4代目 居山哲也のひとりごと

Vol.4
“餡”と“和三盆”の関係
2018.1.3 wed.

新年が明けますと、弊店の店頭には「うぐいす餅」が並びます。(西武渋谷店も朔日餅として限定のご用意)。別名・春告鳥とも呼ばれる鶯。その春らしい色味と音の響きにあやかった、初春の餅菓子です。今回は弊店にとって最も大切な物のひとつ、“餡”についてお話します。私たちの餡は日持ちより美味しさを優先。糖度を高くすれば日持ちは長くなりますが、甘過ぎては小豆本来の味が隠れてしまいます。出来立てのお料理が美味しいように、私たちは小豆の風味良い餡を召し上がっていただきたいのです。

北海道産大納言小豆と香川県産和三盆

材料は北海道産大納言小豆に砂糖、そして香川県産の和三盆です。餡に和三盆を使用するようになったのは、祖母・みつに始まります。結婚前、銀座の萬年堂さんで働いていた祖母は、そちらで和三盆を使用した上級菓子を扱っていました。沼津に嫁いでからも、いつか自分の店でも和三盆菓子を扱いたいと願っていました。

毎日着物で過ごしていた祖母。髪をきれいに整え、真っ白な割烹着でパリッと身繕いしていました。

その願いがかなったのは、和三盆の特性あってのこと。上品な甘味が特徴の和三盆ですが、取り合わせる材料を引き立たせるという素晴らしい特性もあります。つまり、和三盆は小豆の風味を引き立たせてくれる大切な存在なのです。気の遠くなるような工程を経て完成する希少な和三盆。量よりも、特性を生かすよう大事に使って、フワッと甘味の広がる弊店こだわりの餡に仕上げています。

餡をたっぷり包んだうぐいす餅。両端をきゅっとつまんだ愛らしい姿。鶯を思い浮かべて、どちらがくちばしか尾かと想像するのも楽しいものです。

4代目居山哲也

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